第十五回PCクラスタシンポジウム

主催 PCクラスタコンソーシアム
会場 秋葉原コンベンションホール
参加費 無料
定員 200名
事前登録 終了しました

 

開催趣旨

 科学技術の発展のためには、大規模計算科学シミュレーションが必要不可欠であり、PCクラスタは計算科学へのゲートウェイです。PCクラスタコンソーシアムでは、産業界、アカデミック界と連携して、計算科学へのゲートウェイであるPCクラスタの普及に努めてきております。
 本シンポジウムでは、初日、名古屋大学加藤真平先生より、『自動運転システムにおける高性能計算技術の応用』を講演いただき、PCクラスタコンソーシアムの専門部会活動報告、会員企業によるこの分野への取り組みを紹介いたします。
 2日目は、恒例のPCクラスタプラットフォームの最新動向に加え、午後には国立情報学研究所の合田憲人先生より『SINET5とクラウドを活用した学術情報基盤』を、株式会社PEZY Computing齊藤元章様から『ZettaScaler-1.5によるHPCシステム構築と、ZettaScaler-2.0構想』を講演いただきます。さらに、京都大学中島浩先生モデレータの元、PEZY)齊藤元章様、理研)牧野淳一郎先生、東大)平木敬先生、富士通研)久門耕一様による『Post-ExaのHPCシステムアーキテクチャ』をテーマにしたパネル討論を予定しております。

 両日を通じPCクラスタコンソーシアム正会員機関による展示も行いますので、多数のご参加をお待ちしております。


プログラム

12月17日(木)

13:00 - 受付開始、展示開始
13:30 - 13:40 オープニング
13:40 - 14:20 基調講演
「自動運転システムにおける高性能計算技術の応用」 講演資料
 加藤 真平
(名古屋大学)
 本講演では、名古屋大学が研究開発を進める自動運転システム用オープンソースソフトウェア「Autoware」を紹介し、その要素技術と応用事例について解説します。また、自動運転システムに対する高性能計算の活用例についても言及します。
14:20 - 15:20 PCクラスタコンソーシアム専門部会活動報告
14:20 - 14:40 システムソフトウェア技術部会:
「次世代メニーコア型スパコンのためのシステムソフトウェア」 講演資料
 堀 敦史
(理化学研究所計算科学研究機構)
 理化学研究所計算科学研究機構(AICS)が中心となって開発を進めているポストペタに向けた OS カーネル "McKernel" についてその概要を紹介する。
14:40 - 15:00 並列プログラミング言語XcalableMP規格部会:
「XcalableMP 2.0に向けて」 講演資料
 村井 均
(理化学研究所計算科学研究機構)
 当部会では、メニーコアプロセッサにおける細粒度タスク並列処理機能「タスクレット」を目玉とする、並列プログラミング言語 XcalableMP (XMP) の次期仕様「XcalableMP 2.0」を検討中である。本報告では、タスクレットを中心として、XcalableMP 2.0の各機能の紹介を行う。
15:00 - 15:20 PCクラスタ実用アプリケーション部会:
「並列処理講習会と実用アプリケーションクラウドのご紹介」 講演資料1 講演資料2
 片桐 孝洋
(東京大学情報基盤センター)
 本発表では、PCクラスタコンソーシアム実用アプリケーション部会が共催する並列処理講習会(並列処理の基礎やMPIプログラミング実習など)の実施報告と、現在公募中の実用アプリケーション・クラウドの現状の報告を行います。特に本クラウド上で利用を推奨しているフリーの数値流体力学ソフトウェアOpenFOAMについて、最新研究と活用事例について報告を行います。
15:20 - 16:00 休憩
16:00 - 17:30 企業発表
16:00 - 16:15 「富士通のPCクラスタに対する取り組み」 講演資料
 中島 耕太
(株式会社富士通研究所) 
 富士通のPCクラスタに対する取り組みについてご紹介します。特に富士通が取り組む技術開発の事例として、現在研究開発を進めているPCクラスタ向け電力あたり性能向上に関する研究開発事例についてご説明します。
16:15 - 16:30 「エネルギー効率を高めた組合せ最適化問題向けアクセラレータ」 講演資料
 清水 正明
(株式会社日立製作所)
 日立では、高い電力性能比を得られる非ノイマン型の動作原理に立脚したコンピューティングの研究を推進しています。その一例の、組合せ最適化問題向けのアクセラレータとして、イジングモデルの構造を模した半導体集積回路「イジングチップ」を試作しましたのでご紹介します。
16:30 - 16:45 「NECスーパーコンピュータとその応用」 講演資料
 高原 浩志
(日本電気株式会社) 
 NECの最新ベクトル型スーパーコンピュータSX-ACEは、世界トップレベルのCPU演算性能、メモリバンド幅を実現したシステムであり、研究機関や企業での活用が進んでいます。SX-ACEの概要および応用事例をご紹介いたします。また次世代システムへのアプローチについても触れます。
16:45 - 17:00 「分散機械学習プラットフォーム axLinux/雷神L などのご紹介」 講演資料
 竹岡 尚三
(株式会社アックス)
 AXEはシンクライアントや自動運転やロボットに必要な基本ソフトウェア及び、サーバ技術、AI技術を開発提供し、また、データマインニング・サービスを提供しています。今回は、64ビットクラスタOSに、サポートベクタ・マシンやニューロネットワークの学習を、分散並列によって、高速に行える「分散機械学習プラットフォーム axLinux/雷神L」をご紹介します。
17:00 - 17:15 「ストレージ製品とデータ・ソリューションのご紹介」 講演資料
 磯野 智之
(クレイ・ジャパン・インク)
 クレイのストレージ製品、データマネジメント ・ソリューションをご紹介します。昨今のトレンドと、高性能のフラッシュストレージを用いた、バーストバッファ製品、およびマルチティア構成に基づくTAS(Tiered Adaptive Storage)製品を取り上げます。
17:15 - 17:30 「HPC on Microsoft Azure のご紹介」 講演資料
 中田 寿穂
(日本マイクロソフト株式会社)
 Microsoft が提供するクラウドコンピューティングプラットフォーム "Azure" は、大規模な並列計算を実施できるインフィニバンドを搭載した Windows および Linux の HPC クラスタシステムの提供を日本のデータセンターでも開始しました。本セッションでは、HPC on Azure の紹介とともに本システムで測定したベンチマーク結果などを紹介いたします。
17:30 - 19:00 懇親会(会費:1000円)

12月18日(金)

9:30 - 開場、展示開始
10:00 - 11:30 PCクラスタプラットフォームの最新動向
10:00 - 10:30 「Intel's HPC Scalable System Frameworkの将来」
 根岸 史季
(インテル株式会社)
 Scalable System Frameworkはインテルが提唱するHPCの設計指針で、小規模クラスタから世界最大のスパコンまで、従来のHPCからビッグデータまで広範囲のアプリに適したシステムの標準に基づいた実装を可能にします。
10:30 - 11:00 「AMDの最新製品戦略とプラットフォームソリューション」
 林 淳二
(日本AMD株式会社)
 既に業界最高峰のグラフィックスとx86系プロセッサーを世にリリースし続けてるAMD。 AMD OpteronプロセッサーやFireProグラフィックス等の最新エンタープライズ製品情報をお伝えすると同時に、現在AMDが中長期的戦略として注力している製品ソリューション概要をPCCCの皆様に御紹介します。
11:00 - 11:30 「100Gbps EDR InfiniBand登場!」 講演資料
 井上 康人
(メラノックステクノロジーズジャパン株式会社)
 HPCの分野で使用されるインターコネクトとしてはデファクトスタンダードとなったInfiniBandの最新テクノロジーであるEDR (100Gbps) ソリューションをご紹介させていただきます。
11:30 - 13:30 昼休み
13:30 - 14:30 特別講演
13:30 - 14:00 「SINET5とクラウドを活用した学術情報基盤」 講演資料
 合田 憲人
(国立情報学研究所) 
 国立情報学研究所は、大学共同利用機関として、学術コミュニティ全体の研究・教育活動に不可欠な最先端学術情報基盤の構築を進めている。本講演では、来年度より運用開始予定である学術情報ネットワークSINET5の概要について紹介するとともに、SINET5上でクラウドを活用した学術情報基盤を構築するためのサービスについて報告する。
14:00 - 14:30 「ZettaScaler-1.5によるHPCシステム構築と、ZettaScaler-2.0構想」 講演資料
 齊藤 元章
(株式会社PEZY Computing/株式会社ExaScaler/Ultra Memory株式会社)
 液浸冷却に特化した初めての独自システム「ZettaScaler-1.4」を用いたShoubu(菖蒲)と「Suiren Blue(青睡蓮)」は、本年7月のGreen500において世界第1位と第2位に認定されたが、開発未達項目と改善点を盛り込んだ「ZettaScaler-1.5 」による新HPCシステムが早くも完成して初期稼働を得ている。この「ZettaScaler-1.5」によるHPCシステム構築とアプリケーション事例について解説し、また並行して開発準備を進めている「ZettaScaler-2.0」の構想についても紹介する。
14:30 - 15:00 休憩
15:00 - 17:00 パネルディスカッション
 
テーマ 「Post-ExaのHPCシステムアーキテクチャ」
コーディネーター  中島 浩 (京都大学学術情報メディアセンター) 講演資料 
 2020年頃の出現が予想されるExa-FLOPS級システムは、現状のメニーコア/アクセラレータベースのものと極端には違わないと想定されるが、その先はどのように展開するのだろうか。すでに多様化しつつあるHPCシステムアーキテクチャが、Post-Exaの時代(2025年頃)にどのように「なる/なるべき/なってほしい」かについて、パネラーとともに大胆な予想/期待/願望に基づく議論を展開する。
パネリスト(五十音順)  久門 耕一(株式会社富士通研究所) 講演資料
 齊藤 元章(株式会社PEZY Computing) 講演資料
 平木 敬(東京大学情報理工学系研究科) 講演資料 
 牧野 淳一郎(理化学研究所計算科学研究機構) 講演資料 
17:00 クロージング

PCクラスタコンソーシアム会員機関展示(12月17日 13:00 - 19:00、18日 9:30 - 15:30)

  • 富士通株式会社
  • 日本電気株式会社
  • 最先端共同HPC基盤施設(JCAHPC)(東京大学および筑波大学の共同展示)
  • SCSK株式会社
  • 株式会社日立製作所
  • 株式会社アックス
  • 日本マイクロソフト株式会社